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GT伊藤氏の、
「日本のウェブ広告は世界一」カンヌ国際広告祭を審査した伊藤氏に聞く インターネット-最新ニュース:IT-PLUS
が、コミュニケーションと、今後の広告についての本質をずばっと言い表されており、大変に目からうろこでした。
一部を引用して、心に留めておこうと思います。
広告を通じて人の感情やコミュニケーションを豊かにできる。そのレベルまで行けば、広告は不純物だらけではなくなります。例えば僕にとって女性の下着は関係ないように、基本的に広告には不必要なものが多くあります。それでも商品やターゲットに関係なく、多くの人が「ちょっとためになるなあ」「新しい体験だなあ」と思えるものだったら、広告は幸せなコミュニケーションとしてリアルの中に根付くことができます。
やはり広告は横断歩道ほど必要なものではないんですよ。遊園地に近い。でも、ディズニーランドがある世界とない世界を考えたら、ディズニーランドはあった方がいいと思いませんか? 広告はそういうことなんだと思います。
「すっげー、これ動いてるわあ」という感動があれば十分。それがひいては販売にはね返って物が売れていくという因果関係につながるわけです。
僕はウェブではなくインタラクティブに興味があります。行って来いが成立する広告に非常に興味があります。
例えば「僕はあなたが好きなのでよろしくお願いします」と伝えるのが広告ですよね。それに対して相手が「いやあ、ちょっと」と言ったとき、黙って立ったままでいたのが今までの広告でした。
そうではなくて「そうですか。でもやっぱり僕は好きなんです」などいろんなことを返していけるのがインタラクティブです。新たなコミュニケーションが発生する。ただネットというのではなくインタラクティブによって広告がどう変わっていくかが面白いわけです。
僕らはコミュニケーションを科学するプロなんですよ。そのコミュニケーションに一番革新性を持てるのがインターネットなのだと思います。僕らが10年前に携帯電話を持ち始めたように、生活をがらっと変えるくらいの広告のあり方を僕らは目指しています。その時にネットはフロントラインに立っている道具なのだと思います。
そう、よりコミュニケーションがしたいだけなんです。
それが広告としての面白さも、結果も、より生み出していく。
とても背筋が伸びる、本質的な言葉です。
ネットメディアの面白さが発揮される時の一つは、参加者が予期せぬレスポンスを産み出し、それがドライブしだしたとき。
もちろんUGC(user-generated content)自体は、以前からもある概念だし、
それを産み出すプラットフォームが用意された事自体への変化の言及も、当の昔からされてはいる。
ただ広告という観点で、ふと思った傾向について、今日は2つの事例からピックアップ。
・傾向1
「発信者側」があえて確信犯的に、プラットフォームをわざわざ「広告の文脈で」用意して
「ユーザに遊ばす場を作る」という傾向。
例えば、2008年のカンヌ「CYBER LIONS」から「BRONZE」を受賞した「実況ジェネレーター2008」
セルジオさんと、松木さんの声だけをネタとして用意する。
あとは自分で動画をアップして、それを組み合わせてね、というスキームだが、
確実に、その後とんでもないものが出来ることを確信して、GTさんは制作している。
だから途中からこんな作品が産まれてくる(音量ONで是非。これはもはや作品です)。
・傾向2
「広告の受け取り側」が、「あくまで自分の作品」としてアピールするためのツールとして、
そのプラットフォームを率先して使う、という傾向。
↑のオフィシャルな作品は、いたって普通なPVなのだが、
以下は、Dennisという人物が、この楽曲にAppleのCMとしてもし自分が作ったとしたら、という観点で
自分の作品としてチャレンジングに創って、アップロードした作品。
そして実はこれが、とてもクリエイティビティが発揮されていて、オリジナルより断然に面白かったりするのだ。
プラットフォームを使って「自分の作品」として、それを公開しているところ。
そして結果も、オリジナルの再生回数が 425,409 に対し、彼の作品は 897,600 と倍の数にもなっていること。
The Bird and The Beeにとっては、迷惑な話かもしれないし、
セルジオさんにとっても、迷惑な話かもしれない。
でも、やっぱり面白いから、まあいいか的になるんじゃないだろうか。
結局のところネットメディアの面白さは、そんな配信側の許容範囲の広さ加減にあるのだと、やはり思う。
ジェネレーター系のコンテンツは、あえてボールを受け手側に渡してみることで、よりそのブランドに
愛着を持ってもらおう、というマスの文脈からは全く逆の発想にあることに、面白さを感じる。